観光庁がボランティアバス運営に是正通知

まとめ

旅行業の登録を受けていないNPOや社会福祉協議会が、参加費を徴収して被災地などにボランティアバスを運行するのは旅行業法違反になるとして、5月末に観光庁が全都道府県へ業者委託などの是正通知を出していたことがわかりました。

ボランティアバスとは

東日本大震災以降ボランティアバスというしくみが世間に広がりました。

NPOや社会福祉協議会などが、ボランティアを被災地などに派遣する目的で手配するバスのことです。
ツアー参加者は、数千円程度の参加費を払い、被災地などに行きボランティア活動を行います。
金曜日の夜に出発し、土日でボランティア活動を行うという、一般人がより参加しやすいしくみとなっています。
単に被災地でボランティア活動をするだけでなく、被災者との交流も生まれ、人と人をつなげるきっかけとなっている側面もあります。

ボランティアを希望する方々がそれぞれ被災地へ行って活動するよりも、ボランティアツアーでまとめて行く方が効率がよく、受け入れ先の負担軽減や、被災地の渋滞緩和等の効果が期待されています。

是正対象

旅行業法によると、参加者から報酬を得てツアーを企画する場合、事前に国や都道府県への登録が義務付けられています。
ボランティアツアーを企画している団体の中で、登録をしておらず、かつ参加費を徴収している団体は、行政からの指導を受ける形になります。
観光庁観光産業課によると、参加者を公募し参加費を徴収した時点で旅行業法に引っかかり、主催者が利益を得ている得ていないに関わらず違法となってしまうようです。

今後は熊本地震への派遣中止も

対応策としては、参加費を無料にするか、旅行業の登録をしている他の団体へ業務委託するか、もしくは公募せず知り合いだけでのみ同乗していくか、のいずれかの方法になりますが、いずれにしても被災地へのボランティアツアーを気軽に企画できなくなることが懸念されます。

現在ツアーを企画している会社の対応状況は、
福岡県のNPO法人「日本九援隊」のように、今まで徴収していた参加費3000円~4000円を無料にして今後も継続していく団体もいる一方で、熊本への派遣を中止せざるを得ない団体もいるようです。

熊本地震の被災地にはまだまだボランティアの力が必要ですし、
今後また大きな災害が起こったときに、スムーズに被災地へボランティアを送るためのしくみを整備していく必要がありそうです。