大地震が起きた時に生死を分けるかもしれないもの

大地震はいまや全国のどこで起こるか分からない状況にあります。
4月の熊本地震のような直下型の内陸地震が身近に起こった時、わたしたちは何を注意し、どのように行動すれば良いのでしょうか

家の中でとるべき行動

昭和56年(1981年)以前に建てられた住宅は、旧耐震基準に則っているため、熊本地震のような震度7レベルの直下型地震の場合は危険性が高いです。
そのような住宅に住んでいる場合は、大地震の際は速やかに外に出る方がいいですし、可能であれば建て替えや引越しも視野に入れた方がいいのです。
また、地震が来たら机の下に入ると教わった方も多いと思われますが、机の下は必ずしも安全であるとは言えません。
耐震基準のしっかりとした家であればそれでしのげる場合もありますが、古い木造住宅の場合、天井が落ち、机と共に潰されてしまう危険性があります。
どのような住宅であるかで安全な場所はそれぞれ異なってきますが、玄関は構造上柱が多く比較的安全である場合が多いです。
大きな揺れを感じたら、まずは出口の確保をし、大型の家具や電化製品のそばには近寄らず揺れが治まるのを待つようにしましょう。
寝室にはすぐ倒れそうなタンスを置かないなどの工夫も必要です。
熊本地震は夜に発生したため、寝室のタンスが倒れたことで怪我をした方もおり、その危険性は明らかです。

外でとるべき行動は

ブロック塀にはさまれた細い道は非常に危険であると覚えておきましょう。
ブロック塀の中には鉄骨の入っていないものもあるので、大地震の際は倒れてくる危険性が高いです。
もし道を歩いている時に大地震に見舞われたら、ブロック塀からは速やかに離れることが賢明です。
また、自販機やビルに設置されている看板も凶器になる可能性があります。
自販機は最大で800kgほどの重さになるため、倒れた時の威力は計り知れません。
そばにいることは大変危険な行為となります。
看板は上に設置されているので視野に入りにくく見落としがちになりますが、落下する看板の下にいた場合、命を落とす可能性が極めて高いのです。
さらに、ビルのそばは看板の落下以外の危険リスクもはらんでいます。
ビル自体の倒壊の危険性は低いですが、ビルの外側にいた場合には、ビルの窓からガラスが落ちてくる可能性があることを覚えておきましょう。
大地震の際はビルの中に入ってしまうか道の真ん中まで避難すると、看板やガラスの落下による被害を防ぐことができます。
緊急時に正しい判断が出来るように、日頃から自分の生活圏内のどこに危険が潜んでいるかを注意していると、とっさの時にも安全な場所を見つけやすいかもしれません。

正常化バイアスに注意

正常化バイアスとは「緊急時であるにも関わらず、「安全だ、大丈夫だ」、と思い込む心の動きのことを言います。
実際、東日本大震災の時も、正常化バイアスによって亡くなった人が多かったと言われています。
津波が到達するまでには実に一時間もの時間があったのに、人々は、ここにいればきっと大丈夫、前はここに居れば安全だったから今回も安全だ、と思い込み、再三の避難勧告が出ていたにも関わらず避難が遅れた方も多かったということなのです。
大地震のような非常事態に巻き込まれた時、人は思考停止になりやすいのです。
あまりの衝撃的な事態にパニックになり、正常な判断が出来にくくなります。
そして、自ら危険な行為を冒してしまうものであることを心に留め、今の私の判断は本当に正しいのだろうか…正常化バイアスの罠に陥ってはいないだろうか…と考える余地があるといいのではないでしょうか。
たとえパニックになったとしても、正常化バイアスを知っているかいないかで、判断は変わってくるものだと思われます。